「お金がない」と言わない

実際には夫婦だけでなく、子どもに対する「お金がない」という抽象的な言葉はさらに暴力的になります。

全くゼロではないわけですから、無意識でも小さなウソをついたことになるわけです。小さな子どもは視界を黒く塗りつぶされた気分になりかねません。

母の1冊目の家計簿。丹念に記された数字から、三度の食事のほか親戚づき合いまで、父の月給を一生懸命やりくりしていた姿が浮かんでくるようです(写真:『井田家の40年 暮らしとお金のありのまま』より)

仕事上たくさんの小学生と接していた頃から、大人の不用意なひと言であの純粋なまなざしを暗くしてはならないと胸に刻んできました。