2022年、身のまわりのあらゆる商品で続く《値上げ》。帝国データバンクの発表によれば、この10月に値上げした品目数は6700にまで達しており、もはや「インフレ」の様相を呈しているとも。一方で経済評論家・加谷珪一さんは、この先の日本では<不況下のインフレ=スタグフレーション>に陥る可能性がきわめて高いと警告しています。このような状況下で住宅ローンについて考えるなら、トクか損かといった視点に囚われるべきではないそうで――。
住宅ローンの支払額は、金利が上がるほど増えていく
住宅については、多くの人が住宅ローンを利用して住宅を購入していますから、最終的な支出額を考える場合、物件価格の推移に加えて、金利動向にも注意を払う必要があります。
住宅ローンの支払額は、金利が上がるほど増えていきます。
一般論として金利は物価に比例して上がっていくものですから、今後、インフレが進んだ場合、住宅の物件価格が上昇すると同時に、住宅ローンの金利も上がり、消費者にとってはダブルで支出額が増えると考えたほうがよいでしょう。
もし今後も継続して物価が上がることが予想される場合、住宅を購入することを決めているのであれば、できるだけ早く物件を購入し、かつ住宅ローンは物価が上がっても支払額が増えない固定金利を選択したほうがよいということになります。