家賃は物件価格ほどには上がらない!?
住宅価格が上がったり、ローンについて難しい選択を迫られたりすれば、持ち家よりも賃貸のほうがいいと考える人も増えてくるでしょう。では、インフレが進むと、賃貸住宅の家賃はどうなるでしょうか。
これもあくまで一般論であって断定はできませんし、例外も多く存在するでしょうが、家賃は物件価格ほどには上昇しないことがほとんどです。
インフレが進めば、あらゆる商品の価格が上がりますから、賃貸住宅の家賃も例外ではありません。物価が上がって物件の取得コストが上昇すれば、当然、家賃にも反映されるのですが、物件を保有している貸主(大家)からすると、簡単には家賃を上げられない事情があります。
多くの消費者にとって、住宅への支出は家計のなかで大きな割合を占めます。物価が上がったからといって、貸主が家賃を大幅に引き上げてしまうと、借主が契約更新時に出て行ってしまうことは確実です。
すると、借主が出て行くたびに、大家は壁紙を貼り替えたり、壊れた所を修理したりするなど、かなりの修繕コストをかけなければなりません。
かつては高額の敷金などを徴収して、その経費に充当していましたが、現在は法外な敷金は許容されなくなっています。つまり大家にとって、頻繁に借主が入れ替わることは、収益の悪化要因なのです。