イラスト:すぎやままり

私が行ってきた「終活」

そもそも余命というのはあてになりません。1年ももたないと言われた人が、その後5年以上も生きたという例はいくらでもあります。

その意味では希望を失ってはいけないと言えるのです。しかし余命3年と宣告された人が、今回の新型コロナウイルスのような感染症に巻き込まれて、短命になる可能性もある。

ですから、いつ状況が悪化してもいいような生き方を心がけたい。

死ぬことを想定して行動するなんて後ろ向きだ、と思う人もいるでしょう。周囲の人は、「縁起でもないことを言わないで」と言うかもしれない。けれど、余命宣告を受けたら「いつ死んでも悔いのないようにしておく」ことこそが、ポジティブに生きる秘訣だと私は思うのです。

2年半前にがんが判明してから、私が行ってきた「終活」についてお話ししましょう。