なぜシンプルな話に引き込まれるのか

素直で明るくて強くて、周囲の人々に助けられながらさまざまな困難を乗り越え、遂に夢をかなえる。

いわゆる朝ドラの主人公のイメージから大きくはずれることもなく、実在の人物をモデルにした物語でもない『舞いあがれ!』。

時代設定もスタートは1990年代からだし、正直、見始める前は出演者以外に興味を持つフックが見つけられないでいたんですけど……すぐに虜になりました。

一歩引いて見れば、第3週に起きたのは「舞ちゃんがお父さんを元気づけるために飛行機を作る」という大騒動でも、珍騒動でもない、極めてシンプルなお話。なのに、ぐいぐい引き込まれる。

その理由がわかるヒントは、古本屋の主人のセリフにあるように思えました。