自信が生きる力に
また、シニアからの相談で多いのは、病院で処方された薬の種類が多くて困っているというもの。「私や薬剤師が見て、これとこれは同じ消化剤だとわかっても、『飲まなくていい』とは言いません。自分でお薬手帳を持って先生のところへ行き、『別の病院でこの薬をもらっているので』と説明して、処方から外してもらっています。わからないことを自分で質問できる、お医者さんと交渉できるという自信がつき、それが生きる力につながるのです」と秋山さん。
前出の吉川さんは、ボランティアスタッフであると同時に、専門家のサポートを受けながら義母の介護を約8年続けた利用者でもある。「義母を看取り、いまや私も79歳。『次は自分が相談する番ね』なんて、仲間と話しているんです」。
今は夫婦二人暮らし。子どもは近くに住んでいるが、過去の経験から学びを得て、「各サービスを上手に使えば、夫は私が介護して、自分も最後までおひとりさまでいけると思っています」と明るく語る。
実は吉川さん自身、体操教室と交流を目的とした「暮らしの保健室」を、3年前にスタート。週1回、自宅マンションのオープンスペースで開催している。
秋山さんによると、この施設は名称独占ではないので、地域に必要だと思えば誰でも開設していいのだとか。「開設の共通条件は、地域の社会資源に詳しい看護・医療職がいること、相談は無料・予約不要で利用しやすいこと、じっくり話を聞いて本人の希望に寄り添うこと。それ以外は自由です。お茶代などがかかる場合もあるので、各施設にお問い合わせください」。
その輪は全国に広がり、現在60ヵ所ほどに増えている。もし自宅近くに「暮らしの保健室」の看板を見つけたら、最初はお茶を飲む気軽さで立ち寄ってみるのもいいかもしれない。