「老化」「病気」にも“炎症”が関わるケースは多くみられるそうで(写真:Photo AC)
私たちの生活を一変させたコロナウイルス。その変化と同時に、世界中でメンタルの落ち込みやうつ症状を訴える人が増えている、と言うのがみらいクリニックの今井一彰院長です。しかし「小さな炎症が原因で、別の場所の大きな病気が引き起こされる」を持論とする先生によれば「気持ちが落ち込む」「だるい」と訴える患者の多くがどこかに“炎症”を抱えていると話します。実際「老化」「病気」にも“炎症”が関わるケースは多くみられるそうで――。

炎症と聞いてイメージすること

炎症というと、みなさんはどんな状態をイメージしますか?

たとえば「風邪で、のどが赤くなって、つばを飲み込むと痛い」「ハチに刺されたところが、赤く腫れてズキズキ痛む」などが、多くの人が考える一般的な炎症の症状でしょう。

このような症状はそのときはつらいものですが、ほとんどが一時的なもの。徐々におさまって、ほとんどが元通りに治ります。

ところがなかには、体の同じ部分で、長い期間、炎症が続いてしまうことがあります。

この「長引く炎症」はさまざまな病気と関係があることがわかってきました。炎症が続くと、細胞や血管が傷ついて、劣化していくため、病気を引き起こしてしまうのです。