米軍基地でビジネスのイロハを身につける

江頭さんは1923年に福岡県で生まれ、厳格な父と料理好きの母に育てられました。

日経新聞に連載された「私の履歴書」によると、東大法学部出身で三菱のエリート社員だったご尊父は息子たちに東大でなければ大学ではないと言い聞かせるような厳しい方で、長男だった江頭さんは相当ご苦労されたようです。

パイロットに憧れた江頭さんは旧制中学卒業後、父の反対を押し切って米子の航空乗員養成所などで訓練を受けた後、明治大学専門部に入学しています。

1945年2月に学徒動員で「浜松航空隊に特別操縦候補生として入隊」(「私の履歴書」)し、「次々と仲間が戦死していく」(同)日々の末、終戦を迎えたそうです。

戦後、軍隊から戻った江頭さんは独り立ちを迫られました。そこで得た仕事が福岡市の米軍基地でのコック見習いでした。22歳のときのことです。ここで得た人脈がその後の人生を切り開くことになります。

【写真】《外食王》江頭匡一さん。ロイヤル中洲本店のレセプションにて。1953年撮影(写真:『「おいしい」を経済に変えた男たち』より)