好きな服を思い出してみる

そんなお客さまには「これまでの人生で一番好きだった服や心がときめいた服はどんな服ですか?」と質問をしています。その服のどんなところが好きだったのか、着てみるとどんな気持ちになったのか。細かく思い出して言語化することがヒントになります。

「実は学生時代は派手な服を着て目立つのが好きだった」「幼い頃に着ていたワンピースの柄が好きで夏になるのが待ち遠しかった」「社会人1年目のボーナスで買ったバッグがとても誇らしくて大事にしていた」など、自分が服を楽しんでいたときの気持ちを思い出して書き出してみましょう。

 

買った時の高揚感を思い出せる服を

学生時代好きだった服と似ているものを買うというよりは、「そのときに感じた高揚感と近い気持ちになれる服」を選ぶといいでしょう。例えば、私が一番記憶に残っている「好きだった服」は「中学生のときに憧れのブランドで購入したロックテイストの服」です。

『一年3セットの服で生きる――「制服化」という最高の方法』(著:あきやあさみ/幻冬舎)

その服を着ると「自分の意思をしっかり伝えられる強くてかっこいい人」になった気持ちがして堂々としていられたのです。現在の私がロックテイストの服を好んで着ているわけではありませんが、そのとき感じた気持ちはとても大切にしています。

お客さまによって「優しい気持ちになれる服が好きだった」「肌触りが良くて安心できる服が好きだった」と好きだった理由も感じ方もさまざまです。ぜひ自分の感情を思い出してみてくださいね。

今までは「通勤の際にふさわしい服」という基準で選んでいたみなさんにとっては、制約が取り払われた今こそが「本当に好きな服」を思い出すチャンスです。ぜひ前向きに取り組んでみましょう!