未知なる発見を求め、また京都へ
お座敷遊びに欠かせないのは、舞妓さんとのゲームです。
「金毘羅舟々」という曲に合わせて、
台の上に置かれたお酒のはかまを歌に合わせて交互に手を出し取り合うゲームです。
傍目で見ていると、何が楽しいのかよくわからないゲームですが、
実際舞妓さんを前に、専科さんの三味線で金毘羅舟々が始まると、
テンションは上がり、負けるものかと燃えてきます。
これぞお座敷遊び。
夢中になった挙句、あっけなく負けました。(笑)
負けると舞妓さんのお酌でお酒を飲むルールです。
ぐっと飲み干すと、「男前どすなぁ」と全員に褒められました。
退団後に男前と言われる微妙さたるや。
京言葉の舞妓さんや芸妓さんと話していると
自分もしおらしく、品よく可愛くなったような気でいましたが、
完全な錯覚でした。
舞妓さん、芸妓さんの美しい着物や、簪、京都弁のたおやかな会話、日本の文化、伝統芸能…。
おもてなしを受ける側にもマナーがあり、そのおもてなしにふさわしい人でないと、
おもてなしを受ける資格はないように思いました。
お茶屋という舞台に選ばれるゲストとしては、まだまだ修行が足りませんでしたが、
京都の奥深い文化を垣間見た貴重な体験でした。
私の知らない世界が京都には山ほどあり、
どれだけ行っても、きっと京都を知り尽くすことは出来ないでしょう。
時代と共に変わり続ける新しい京都と、
伝統を守り、誇り高く生きてきた京都人の守る変わらない京都。
そんな京都に、未知なる発見を求め、またふと行きたくなるのです。
買い忘れたチリメン山椒のリベンジに、次はいつ行きましょうか。