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【落とし穴・3】後見人のプロはいない?!

後見人の仕事は財産管理と身上監護、さらに身上配慮義務にあります。裁判所は法定後見人の選任はしますが、具体的に何をどのように行うかというのは、後見人に託しています。

法務省に確認しましたが、どんなことをするのかという一覧表は作成していないそうです。最高裁判所では複数の動画を作成して理解を求めていますが、その実務は多岐にわたっています。(ビデオ「ご存知ですか?後見人の事務」成年後見(後見人等の事務) | 裁判所 (courts.go.jp))。

乱暴な言い方をすれば「この道の第一人者が誰か分からない」状態なのです。

【表】法定後見人が行うこと(表を拡大

各後見人に実務を委ねているため、特に身上配慮義務には大きな差が生じます。「後見人は何もしてくれない」「相性が合わない」との不満が家裁や日弁連に数多く寄せられるのは、このためだと考えます。