この結果を、よかったと捉えるのが大人なのだろう

夕方にまで及んだすべての検査が終わった後、血液検査の簡単な所見を医師から授けられた。数値が高いところは、やはりすべて太り過ぎ起因。これ以外に悪いところがなかったとしたら、太っちょを再認識するために高額を支払ったことになる。なにか見つかってほしいという、アンビバレントな気持ちが湧いてきた。

先日、ようやく検査の結果が返ってきた。検査結果に目を通すと、「軽度の肥満」という文字が目に入る。やっぱりね。脂肪肝気味なのに、内臓脂肪レベルは基準値内だったのが不可思議。

精密検査もしくは治療が必要と記された項目は、血液検査のあと医師に指摘された箇所のみだった。「治療というレベルではなく、食事に気を付けて運動しなさい」と言われた箇所。この場合の「運動」は私の大嫌いな有酸素運動。落胆しかない。

この結果を、よかったと捉えるのが大人なのだろう。左腕には採血で作った内出血が、乳房の下には心電図検査装置の粘着剤にかぶれた跡が、くっきり残っているけれど。


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年齢を重ねただけで、誰もがしなやかな大人の女になれるわけじゃない。思ってた未来とは違うけど、これはこれで、いい感じ。「私の私による私のためのオバさん宣言」「ありもの恨み」……疲れた心にじんわりしみるエッセイ66篇