バランスが崩れることで起こる体の不調

●ホルモン分泌バランスの乱れ
交感神経は副腎という臓器に働きかけ、ホルモン分泌を調節。興奮系の神経伝達物質や、ストレスホルモンなどが過剰分泌されるようになります。

●筋肉の過緊張
自律神経反射などの影響によって、内臓の機能低下といった情報がカラダの表面にも伝わり、筋肉の緊張やコリを招きます。

●内臓の機能低下
交感神経には、胃腸の働きを抑制する働きがあります。一時的なら問題ありませんが、持続的になると便秘や下痢などの症状につながります。

●血流低下
交感神経が優位になると、血管が収縮。持続的になると、慢性的に血流が滞り、酸素や栄養の供給、老廃物の排出などに問題が生じます。

●血圧の上昇
交感神経は血管を収縮させて心拍数を増やすため、血圧が上昇します。また、呼吸も浅くなるので、さらに血圧上昇に拍車をかけます。

●姿勢の乱れ
内臓機能が低下したり、筋肉の過緊張を招いたりすることで、猫背など姿勢が乱れてしまうことも。逆に不良姿勢が交感神経に影響する場合もあります。

●免疫力の低下
交感神経が優位になると、異物を処理する白血球の一部(顆粒球)を増やしますが、逆にリンパ球の数が減少。過剰に偏ると免疫力は低下します。

自律神経のバランスが崩れ、リカバリーできずに持続的にその状態が続くと、心身に異変が現れるようになります。その異変は、特別なことではなく、自律神経の本来の働きによるもの。慢性的に偏った状態になることで不調となるのです。

出典:『なんとなく疲れる・つらい・痛いを解消する「ツボ」図鑑-自律神経ひとりメンテ』(監修:柳本 真弓 /中央公論新社)