赤城フーズの看板商品は「カリカリ梅」

会社をなくしたくないという気持ちで退団を決意

タカラジェンヌ5年目の時、祖父の具合が悪いという知らせが入る。遠山さんは会社のことが気になったという。祖父の後を父が継いでいたが、遠山さんの兄妹はそれぞれ自分の道を進んでおり、次の代の後継者がいなかったのである。

赤城フーズの看板商品は「カリカリ梅」。実は祖父が世界ではじめて開発したんです。幼い頃は実家と庭続きで工場があり、いつも遊びに行っていましたし、祖父は私を梅農家さんにも連れていってくれたりしていました。だから、赤城フーズがすごく近い存在で、「うちの会社」という感覚だったんです。小学生の時、遠足で立ち寄ったお店に赤城フーズの商品があったら、きれいに並べ直したりしていたくらいで。(笑)

祖父が会社の行く末を心配していたこともあり、このままでは、あのカリカリ梅と同じ味のものは二度と食べられなくなってしまう、会社がなくなってしまうと考えたら、自分の体に大きな穴があくような気持ちになったんです。家族の応援があったからこそ夢を叶えることができたんだし、今度は私が恩返しをする番かなと、退団を決意しました。