取材先で「いつも怒っていますよね」と指摘されたマリさん。決して怒って喋っているつもりはないそうですが、周囲からそう感じられてしまうことには思い当たる節もあるようで――。(文・写真=ヤマザキマリ)

「いつも怒ってますよね」という指摘をされ

先日取材先で出会った男性から、「ヤマザキさん、いつもテレビで怒ってるのを拝見していますよ。これからも楽しみにしてます」と、笑い混じりの挨拶をされた。

怒ってる?

それって人違いじゃありませんか、と問い直しそうになったが、過去にも何度か、「ヤマザキさんっていつも怒ってますよね」という指摘を友人や知人からされていたことをふと思い出し、押し黙った。

決して怒って喋っているつもりはないのだが、情動を抑えることが美徳とされている日本では、私のような低い声で捲し立てる早口は、怒っていると捉えられてしまう場合があるようだ。

日本でも関西弁や広島弁での会話を聞いていると「怒っているんだろうか」と感じることがあるが、そういうことなのだろう。