その一方で、昭和の歌謡曲を1日に最低1曲はカバーして録音することを自分に課していました。ソロ活動当初からカバーアルバムを制作することを決めていて、どの歌にするかという宿題を抱えていたからなんですけど。
とにかく150曲くらい歌った中から女性歌手の歌ばかり12曲を厳選して、11月に発表したのが初のカバーアルバム『ROMANCE』でした。チャート1位になった時は嬉しかったぁ。なにしろ歌手人生初の1番だったもんですから。
その流れを受け、21年の誕生日に事実上のファーストソロコンサートを開催した時の高揚感といったらなかった。ハイテンションのまま10月にフルアルバム『縦横無尽』を発売して、全47都道府県ツアーをスタート。でも前半はコロナの感染予防対策として入場者制限をしていたんですね。
それだけに、感染予防対策が緩和された22年の6月、国立代々木競技場第一体育館でツアーファイナルを迎えられた時は感無量で。緊張なのか感激したのかわかんないけど、私、1曲目から泣いちゃったんですよ。2万人のお客さんに見守られて歌いながら、現実とは思えなかった。ステージに立っていることが奇跡だと思いました。
どんな女性もチャーミングでキュート
『秋の日に』も、昭和の名曲にこだわり、6曲を取り上げています。今回も女性の歌手の歌ばかりというのは、ちょっとズルいと思いつつ。たとえば沢田研二さんの歌にもグッとくるものがたくさんあるけど、全盛期のジュリーと比べられたら私なんてひとたまりもないというのがあって。
でも一番の理由は、女性の世界観を男である私が歌うことによって、聴いてくださる人に新鮮なインパクトを与えることができるだろうと考えているからなんです。
・・・・
このほか、選曲の理由や、体調不良でコンサートが延期になってしまったことで決めた事など、本誌では5ページに及ぶインタビューを掲載。
宮本浩次さんの記事が掲載されている『婦人公論』2月号は現在発売中です!
宮本浩次ライブ『ロマンスの夜』<公式サイト>
2023年1月16日(月) 東京(東京ガーデンシアター)
※本公演はオンライン生配信を実施いたします。