アメリカにある夫婦観のアンコンシャス・バイアス
また夫婦間の働き方で、「転勤には妻も付いていくもの」といったアンコンシャス・バイアスも昔と比べて変化しています。現在では、妻の方が単身赴任をして、夫が家事や子育てをしているカップルもいます。
実は、この転勤に関しては、日本よりアメリカの方が強いアンコンシャス・バイアスがあります。日本は昔から「単身赴任」という言葉もある通り、夫が1人で赴任することに許容性があります。
しかし、アメリカ社会では、「夫と妻がいつも必ず行動を共にしなければならない」という社会的ルールが根付いていて、とても不自由な思いをしているのです。アメリカは夫婦同伴がルールなので女性の地位が高いというのは誤解です。
今はアメリカでも「夫婦がいつも一緒じゃなくてもよい」とか、夫婦それぞれのキャリアを追求する人も増えてきたので、少しずつ変わってきていますが、かつては単身赴任が夫婦の離婚理由になるくらいでした。
またアメリカでは常に夫婦単位で動き、それで社会がつくられているため、離婚した場合は、夫婦でつきあいのあった友人、夫婦で参加していたパーティといった人間関係や社会とのつながりをもう一度ゼロから作り直さねばならなくなります。