「フィクション回」に秘められた深い意味
それはともかくとして、苛酷な戦国時代といえど、「裏切ったら、一族郎党皆殺し」みたいなことは普通にはない。それでも関口夫妻までが命を奪われたのは(ドラマ内ではっきりと描かれていませんが、おそらく)いったいなぜなのか。
史実を踏まえても、これからドラマ内では家康と瀬名さんの間に“しこり”ができるのではないでしょうか。瀬名さんにしてみれば「あなたが今川を裏切ったから、私の父と母は殺された」という思いが少なからずあったはずなので。
そう考えると、関口夫妻の処刑については、もう少し事情を丁寧に説明して欲しかった、というのが一視聴者としての偽らざる感想でもありますが・・・。
あ!そうか。
だからこそ前回、本多正信と服部一族が瀬名奪還作戦を繰り広げたという「フィクション回」が放映されたのかもしれませんね。
関口夫妻は先にも書いたように、今川の重臣である以上、それこそ娘と縁を切って”でん”と構えていればいいのに、娘や孫と一緒に逃亡を企ててしまった。それを今川への裏切りと見なされて、処刑が言い渡されていたのでした。なるほど。
そんなことを考えながら、「フィクション回」に秘められた深い意味をあらためて感じていた次第です。