人は概ね75歳前後から人生のステージが大きく変わる
統計的なデータによれば、人は概ね75歳前後から、医学的、経済的、社会的に人生のステージが大きく変わります。心身の衰えにより、徐々に自立して行動することが困難になってくるからです。
お金があっても有効に使えなくなり、脳の衰えによってお金の管理もできなくなる可能性があります。仕事も限定的になり、人間関係も希薄になることは避けられません。
そして、その時代をどう生きるかについて考えておくことは、定年後をどう生きるかを考えておくことと同じくらい、重要な課題となっているでしょう。
人生を最後まで豊かに生き抜くためには、自分自身が元気なうちに「75歳からの生き方」を考えておき、できればノートなどに記しておきたいものです。私自身はそれを人生の「リ・スターティングノート」として、生涯、活用したいと考えています。
※本稿は、『75歳からの生き方ノート』(小学館)の一部を再編集したものです。
『75歳からの生き方ノート』(著:楠木新/小学館)
ベストセラー『定年後』の著者が、「75歳」という新たな分水嶺を乗り越えるための居場所や生きがい、人間関係、お金、仕事などとの向き合い方を緊急提言! 定年後の60代、70代から新たな仕事や活動を始めた人、80代以降も現役バリバリで働く人。第二、第三の充実した日々を過ごす500人以上の高齢者に、10年以上取材を積み重ね見えてきた「100年時代を楽しみ尽くす」指針や方策。