発病5年目を前に、中日ドラゴンズのファンサイトに登録

保険は、「未来の自分を支え、喜ばせる」ものやと思います。「未来の自分」を思い描けるような、心身ともに元気いっぱいの方にとってみたら、必要性の高いものでしょう。

でも、ジストになった私は、未来どころか、半年先の己のイメージも持てへんようになりました。

新たな転移、再発の恐怖。案じ始めたらキリがありません。

未来の自分をどうやって支え、喜ばせていけばいいのか。考えれば考えるほど、わからへん。

だったら、未来のことは、未来の自分の気の済むようにしてもらったら、それでええ。

その代わり、徹底的に「今」の自分を喜ばせてやろうやないか。

そう決めたんです。

『緩和ケア医 がんを生きる31の奇跡』(著:大橋 洋平/双葉社)

発病5年目を目前にした今春、思い切って地元・中日ドラゴンズの無料のファンサイト「ドラゴンズID」に登録(がんになってから地元回帰して大ファンになったんです)。球場での密を避けるために、一般発売よりも前に、大奮発して4人掛けボックスシートを予約しました。

試合開始の2時間も前に乗り込んだバンテリンドーム ナゴヤのボックス席は、広くて立派で、とにかく居心地がよかった。