追い打ちをかける物価高

現在服用している抗がん剤スーテントの薬価は1錠約7500円。本来ならば1日4錠ですが、私の場合は副作用が強いため、半量の2錠を飲んでいます。

保険で3割の負担で済むとはいえ、1日5000円の出費。休薬期間を考慮しても、月にならすとだいたい、10万円は確実に超える。

高額療養費制度は一応適用されますが、69歳以下で、非正規ながら医業などでの収入もありますから、現時点で上限は10万~20万円ぐらいになってしまう。恩恵にはあまりあずかれません。

しかも、その医業も、コロナ禍で緩和ケア病棟が縮小されたのに伴い、入院相談外来の仕事は激減しました。

収入が減っても、治療費が減免されることはない。そこへ追い打ちをかけるように、この物価高。苦しいです。

ちなみに、私の加入していたがん保険は、手術費用と見舞金が一括支給されるタイプでした。

もちろん、実際にジストと診断された時は非常に助かったし、うっかり解約しなくて本当によかったといまだに感謝しています。

ただ、もう一度加入を検討できるとしたら……、「その時点での我が収入と秤にかけつつ」ではあるけれど、おそらく違うタイプにするでしょうね。

できれば手術や入院費用だけでなく、治療に関わる通院・加療代などすべてをカバーできるがん保険が理想やと、もはや加入することは不可能となった今、つくづく思います。

人生、何が起こるかわかりません。

なにしろ、がんになって一番驚いたのは、私自身でしたから。