映画は監督の芸術

2022年8月、韓国に一時帰国したときに一人の若者と出会った。

かつては子役として活躍し、中学校は海外留学、高校は韓国の芸術高校に通い、再び海外留学している大学一年生だった。

彼は映画監督になるために韓国の大学を再受験すると言う。目標は韓国で唯一の国立芸術大学である「韓国芸術総合学校」への編入だった。*2

韓国の芸術大学は、芸術や芸能に特化しており、実践的である。

『韓国コンテンツのグローバル戦略』(著:黄仙惠/星海社)

かつて映画業界では、ハリウッドなどアメリカに留学することが世界的なクリエイターになるための一つのステップであったが、今は韓国の大学のカリキュラムや実習が充実していると話してくれた。

ローカルな物語で、哲学的な映像づくりが世界の映画界のトレンドであり、韓国の映画や映像制作のレベルはアメリカのハリウッドと肩を並べるほど高い。

演劇が役者の芸術なら映画は監督の芸術だと強調し、将来のビジョンとして「30歳の映画監督」を目指していた。

*2 http://www.karts.ac.kr/index_karts.jsp