リアリズムを追求する『金八先生』

それまでの学園ドラマであれば、フィーチャーされるのは優等生役や不良生徒役といった特定の目立つ生徒に限られ、ほかはその他大勢的な扱いだった。

しかし、リアリズムを追求する『金八先生』は違っていた。

生徒のタイプが違えば、当然抱える悩みも違ってくる。

『金八先生』では、毎回違う生徒が主役になった。

『金八先生』では、毎回違う生徒が主役になったことで、なんらかのかたちで感情移入できる生徒を見つけやすくなっていた(写真提供:Photo AC)

したがって、同年代の視聴者にとって、それが憧れであれ共感であれ、はたまた疑似恋愛の対象であれ、なんらかのかたちで感情移入できる生徒を見つけやすくなっていた。

そうしたなかから、アイドル的人気を博す生徒も生まれてくる。