さまざまなキャラクターの生徒たち

生徒役のキャスティングにおいても、『金八先生』は『中学生日記』ほど厳密ではなかった。

たとえば、第1シリーズで沢村正治役を演じた田原俊彦は1961年2月生まれで、放送開始時すでに18歳だった。

『子役のテレビ史 早熟と無垢と光と影』(著:太田省一/星海社)

とはいえ、「3年B組」の生徒たちが、同年代の視聴者に強い親近感を抱かせる存在だったことには変わりない。

学校のクラスという舞台設定は、さまざまなキャラクターを登場させられるというメリットもあった。

クラスの委員長をやる優等生、勉強の虫、教室の後ろのほうの席の不良、クラスのマドンナ的存在、部活のスポーツに打ち込む生徒、笑いの中心にいるひょうきん者。

なかには、いつもおとなしく普段は目立たない生徒もいる。