「私も強く、しなやかで自立した人になりたい。先輩方が私を大切にしてくれたように、周りの人々に愛情を注げる人になりたい。今、心からそう思っています。」

自信が持てない時、力をくれるもの

とはいえ、自分のお芝居には、まだまだ自信が持てません。この表現で合っているかな? ちゃんと伝わっているかな? と不安になることもしょっちゅう。そんな時、支えにしているものがあって、『舞いあがれ!』の台本にはさんでいます。

一つは、2019年に出演したドラマ『3年A組─今から皆さんは、人質です─』で先生役だった菅田将暉さんからいただいた、手書きのメッセージ入りポストカード。

菅田さんが、卒業式に担任の先生がひとりひとりに言葉を贈るみたいに、生徒役の全員に渡してくださったんです。そこには私のいいところについて書かれていて、それを読むと、「そうだ。頑張ろう」と自然に力が湧いてくるんです。

もう一つは、『舞いあがれ!』で人力飛行機サークルの由良先輩を演じた吉谷彩子さんからのお手紙。飛行機のストラップと手作りのコップに添えてくださいました。嬉しくて、嬉しくて、何度も読み返しては、勇気をもらっています。

お父ちゃん(高橋克典さん)は、私の顔を見るたびに体調を心配してくださるし、お母ちゃん(永作博美さん)は、おいしくて体にいいものを差し入れてくださいます。

みなさんお人柄が本当に魅力的で、見習いたいことばかりです。誰に対しても分け隔てなく、思いやりに溢れています。『舞いあがれ!』の撮影を通して、深みのあるお芝居をするには、人間力を磨く必要があると学びました。

私も強く、しなやかで自立した人になりたい。先輩方が私を大切にしてくれたように、周りの人々に愛情を注げる人になりたい。今、心からそう思っています。お芝居への自信も、そんな人間としての努力から生まれる気がします。