「たそ」だよ!私だよ!
それから5分後……
今まで受信したことのない量の通知で、スマホが点いたり消えたりチカチカしていることに気づいた私は、おもむろにインスタグラムを開いた。するとそこには今まで頂いたことのない桁の「いいね♡」が……。
これは……在団中、トップスターさんが劇場に入られる際に受け取っていたお手紙の量に匹敵する……‼ 片手では持ちきれるはずがないので、お手紙専用のカバンに入っている、あの量に匹敵する……!!!
私は初めての投稿の反響に驚き、感動した。
そして、天にも昇る心地でコメント欄を閲覧した。そこには、開設を喜ぶコメントが寄せられ、これまた私を天へと昇らせた。嬉しい気持ちでスクロールしていく。
すると、次の瞬間、目を疑うコメントが飛び込んできた。
「え!天真さんですか?! 本物ですか?!」
え……私だよ。た、「たそ」だよ! 私だよ!
私は必死にスマホに呼びかけた。だが、悲しいかなその声は、スマホを飛び越えてコメント主には届かない……。