宝塚歌劇団で「情報量の多いおじさん役」として愛された天真みちるさん。退団後に企業へ就職すると、華麗なる歌劇団と一般社会のギャップにおののきながら、その道のりをタンバリン片手に突き進んできました。その後、ひとりで生きていく覚悟を決めた直後に運命の人とまさかの結婚、さらには歴代トップスターたちが総出演の『エリザベート ガラ・コンサート』への大抜擢……。そんな元タカラジェンヌ・天真さん、友人に手取り足取り教えてもらってなんとかインスタグラムを開設するも、思わぬ洗礼を受けたそうで――。
「二番目」に挑戦してみたくなるイベント
以前、「宝塚歌劇団を卒業した男役が、一番に挑戦してみたくなるイベント」は「スカートを穿くこと」だとお話ししたことがある。
では、スカートに次いで「二番目」に挑戦してみたくなるイベントは何だとお思いか。
それは……「SNSデビュー」だ。
タカラヅカはフェイスブックやインスタグラムに公式アカウントがあるが、現役生徒ひとりひとりの個人アカウントの開設は禁止となっている。
そんな在団当時のコミュニケーションツールと言えば「お手紙」がメインだった。
公演の感想や励ましのお言葉など、メッセージはすべてお手紙で頂いており、こちらからも公演中お世話になった方々へのご挨拶、次回公演のご案内など、公演に関するやり取りはすべて手紙で交わしていた。
つまり、ほぼ「文通」でやり取りをする、なんとも奥ゆかしい文化なのである。