なぜ武田は駿府に行かなかったのか

海こそが大事。それを裏付けるように、駿河を入手しても、武田は駿府（静岡市）には行かなかったのです。

古代には国府が置かれ、室町時代には今川家氏の城下町として栄え、「東国の京」或いは「東国の都」と呼ばれた駿府。普通に考えれば拠点はそこに置くはずなのに、どういうこと？　と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

武田は折戸湾の西に位置する江尻（のちに清水湊へと発展する）に城を築き、駿河支配を行いました。

城主としては、赤備えで有名な家中随一の武将、山県三郎兵衛（昌景）が任じられています。ドラマでは橋本さとしさんが演じていて、前話で徳川との談判係を任されていましたね。