『東大教授が本気で教える「股関節の痛み」解消法』より
年齢を重ねるとともに股関節に問題が起きるリスクも高くなります。変形性股関節症や関節リウマチなど日常生活に大きな支障をきたす症状が身近に潜む一方で、40~50代の方の中には、違和感があっても病院に行かない方も多いと思います。東京大学大学院医学系研究科整形外科学の田中教授いわく「いつまでも元気に歩くためには、正しい知識を持って症状が軽いうちから養生することが大切」とのこと。今回は、

健康な生活を支えるのは「股関節」の働き!

股関節は、骨盤(寛骨:かんこつ)と太ももの骨(大腿骨:だいたいこつ)をつなぐ重要な関節です。立って歩くという動作は、健康な人生の基本となる大切な要素ですが、人間の二足歩行を支えているのが股関節です。

人生100年ともいわれる現代の高齢社会において、いつまでも元気に歩けることは、多くの人にとって切実な願いでもあります。

実際、股関節の問題で寝たきりになり、それをきっかけに亡くなってしまう方も少なくありません。もはや股関節を健康に保つことが、健康寿命につながっているともいえるでしょう。

現在、変形性股関節症をはじめとする股関節の悩みを抱える人は、全国で100万人超ともいわれていますが、そのほとんどが女性です。痛みを感じたり、拘縮(こうしゅく。関節が硬くなり、正常な関節の動きが制限された状態)によって動かしづらくなったり、股関節の悩みのせいで、日常生活に不便を感じている方がたくさんいます。

しかも股関節の症状は、基本的に長い時間をかけて少しずつ悪くなっていくもの。「なんかおかしいな〜」くらいの症状が多数派です。40〜50代で違和感がありながら、病院に行かない方も多いと思います。しかし、股関節は、私たちの健康を支える重要な関節です。いつまでも元気に歩くためには、正しい知識をもって、症状が軽いうちから養生しておくに越したことはありません。