「一生懸命」は、きっと報われる

「由美ママ、いつも全力で一生懸命だから、何か応援したくなるんだよ」

「頑張って続けてきた店、なくなったら困るからね」

お客さまからそうした言葉をかけていただくとき、感謝の気持ちとともに「負けずに続けてきてよかった」という思いがあふれてきます。

クラブのママ冥利に尽きるとは、まさにこのことなのですね。

休日に北原白秋の足跡をたどって。柳川市の北原白秋記念館にて(写真:著者)

そして思うのです。自分の夢に真っ直ぐに向き合って、常に全力で、くじけずに前を向いて努力していれば、その姿勢を評価してくれる人が必ずいるのだと。

折れない心、あきらめない気持ちは、きっと報われるのだと。

大事なのは「誰かが見ていてくれるから」とか、「他人に認めてもらいたいから」とか、そういうことのために頑張るのではなく、「自分が自分自身のために頑張ること、自分自身のために努力する」ことです。

自分で自分を応援したくなるくらい努力をする。その姿は自然と周囲にも伝わるはず。ですから誰かの評価は後からついてくるものなのです。

※本稿は、『銀座のママに「ビジネス哲学」を聞いてみたら - 40年間のクラブ経営を可能にした、なるほどマイルール48 - 』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。


銀座のママに「ビジネス哲学」を聞いてみたら - 40年間のクラブ経営を可能にした、なるほどマイルール48 - 』(著:伊藤由美/ワニブックス)

バブル景気とその崩壊、リーマンショック、そして新型コロナウイルス蔓延による営業自粛など、さまざまな「銀座のクラブ」への逆風を、いかにして乗り越え“一流の接客”を維持し続けることができたのか。そのことを可能にしてきた、著者の48の「マイルール」は、ビジネスパーソンたちへの熱きエール、そしてメッセージである。