上の歯を白、下の歯を黄色にしてるの?

「さやかちゃん、インプラント入れてる?」
友人に聞かれた。つい最近のこと。

「うん」
「実は悩んでて。インプラントにしたらどうかと歯医者さんに提案されて。どう?インプラントって」
「うん。あのね、下の奥歯もインプラントにしたんだけど、ここが何故か痛みが酷くて、一旦インプラント、とってもらったの。だから、一本歯がないのね」
「そう。痛み、なんだったの?」
「それがわからなくて。レントゲンでも問題なかったみたいで。ただ痛くて痛くて。今は歯はないけども奥で見えないところだから、なくてもいいかなと思ってる」
「そう」

「前歯、は不具合なし」
「すごく綺麗だもんね」
「前歯ね。だけどさ、このまえ娘に言われたの。ママって、上の歯を白、下の歯を黄色にしてるの?って」
「え?」

本連載から生まれた青木さんの著書『母』

「いや、前歯数本以外は自分の歯だから黄ばんでくるのね、わたしは目も悪くなってきたから歯の色の違い、気にしてなかったんだけど、娘からみたら歯が2色にみえるみたいで。もう、ひー!白と黄色にするわけないでしょ!となりまして」
「そっか、インプラント入れると、そんな悩みも。どうするの?そんな時」
「ホワイトニング、初めていかせてもらいました。すると、だいぶインプラントの色に近づくの。ほっ」
「時間は?」
「1時間かからなかったよ」
「痛みは?」
「痛みは、たまに鈍痛があったけれど、いや、でもほとんど大丈夫でした」
「お金は?」
「かかりますね。その点は、はい。インプラントもお金は、はい」

そこだよねえ、美容にはお金はかかるのよねえと、友人が薄ら笑いしながら、思い出したように、そういえばね!と切り出した。