歯の世界は、多岐にわたる

「あのね、さやかちゃん、昔の職場にいた人で歯がない人がいたの」
「何本くらい?」
「全部ないのよ」
「全部?大変じゃない!」
「それが全く!平気なの」

友人は続けて言った。
「その人。歯茎が発達して、固いものでも歯茎でバリバリ食べていたの」
「歯茎で?お煎餅とか?滑舌は?」
「支障なかったよ」
「すごい!」
「実は歯がなければ歯茎が歯の代わりをしてくれるのかも」
「それ、カッコいい、気がする」
「カッコいいかどうかは、わからないけど、全く生活に問題なかった。本人も歯がないこと全く気にしてなかった」

そうなのか。
その人からすると、歯の色だの並びだの、細かいことを世の人は気にしているなぁ、歯茎っていいぜ!
と思っているのだろうか。

一方で、驚きの仕上がりになる今の入れ歯事情。岐阜にある桐山歯科医院は、入れ歯専門の歯医者さんであり、自分にぴったりの入れ歯を作成してくれる。みたところ、本当に自然で入れ歯だとは全くわからず、かたい煎餅も思い切り噛み砕くことができるのだそうだ。

歯の世界は、多岐にわたる。
人の口の中事情は、知る由もない。

青木さんの連載「50歳、おんな、今日のところは「●●」として」一覧

ウチ、“断捨離”しました! | BS朝日
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青木さんが出演する舞台『おかしな二人』は4月29日より全国公演https://www.tohostage.com/okashinafutari/