この記事の目次
〈症状〉接触部位の湿疹が全身に広がることも 〈原因〉化粧品や毛染めなど、日用品でも起こる
〈治療〉原因物質を特定し、ステロイドで炎症を抑える
〈予防〉おむつかぶれ予防には、こまめな交換を

〈治療〉原因物質を特定し、ステロイドで炎症を抑える

まずは何が原因物質かを特定するために、患者さんから話を聴く「問診」を詳細に行うことが重要になります。発症した部位に使用したもの、触れたものが原因物質の可能性があるからです。なかには、ずっと使い続けていた化粧品が原因の場合もあるため、疑わしいものはすべて使用を中止していただくこともあります。

原因が特定できたら、まず原因物質との接触を避け、ステロイド外用薬を用いて炎症を早期に抑えるのが治療の重要ポイント。炎症を早めに抑えることで、症状の悪化や炎症後の色素沈着を最小限にできるからです。かゆみが強い場合は抗ヒスタミン薬、症状が広範囲で強い場合はステロイドの内服薬も使用。ただし、内服薬は短期間にとどめます。

また、原因を特定するためにはパッチテストも行います。原因と疑われる物質を背中など目立たない部分の皮膚に貼り、かぶれが生じるかを見る検査です。皮膚に貼ってから2日後、3日後、1週間後に受診していただき、判定します。貼った部位は2日間、入浴や発汗などで濡れることがないようにする必要があります。ただし、パッチテストを行うには何回も通院する必要があるため、夏の暑い時季やご多忙な方には、困難な場合が少なくありません。

 

一般的な治療の流れ