私たちの宝物となった言葉

型板ガラスの物語では、「偶然の再会」がよく起こります。

旅先で、友人の店で、古道具市で、新聞の小さな記事で。

それは「過去の無数の記憶」という満天の星々の中でひときわ大きく輝く星のように、懐かしい家族との想い出をよみがえらせてくれます。

想い出の最後に、Tさんはある言葉を添えてくれました。

「私が愛読している聖書の中にこんな言葉があります。『あらゆる勤勉な働きには価値がある』。どうぞこれからも先人の思いを受け継ぐ価値ある活動を続けてください」

偶然のご縁からいただいたこの言葉も、私たちの宝物となりました。

※本稿は、『想い出の昭和型板ガラス ~消えゆくレトロガラスをめぐる24の物語~』(小学館)の一部を再編集したものです。


想い出の昭和型板ガラス ~消えゆくレトロガラスをめぐる24の物語~』(著:吉田智子・吉田晋吾・石坂晴海/小学館)

本書はpieniの吉田智子さん、晋吾さんがホームページやSNSで「昭和型板ガラスの想い出」を募集し、集まったエピソードから、24の「昭和型板ガラスをめぐる物語」を収録。さらに「昭和型板ガラス」が詳しくわかる解説や、pieniさんが収集した模様60種のデザイン・名前・サイズ感がわかる「昭和型板ガラス図鑑」も収録。昭和型板ガラスの魅力をたっぷり堪能できる一冊です。