「老い」は「成長」であると考える

「老後の暮らしを快適にする生活術」や「老後を生き生きと暮らす健康法」など、私たちのまわりには「老後」という言葉があふれています。

また、本の世界でも、80代や90代の方がカクシャクと生きる姿が伝えられています。

そこからは「老後」という年寄りくささは微塵も感じられません。

20歳の人がゴルフを始めても、70歳の人が始めても、「うまくなりたい」という願いは同じはずです(写真提供:Photo AC)

しかし、現実には「老後」のとらえ方はさまざまです。

まだ60歳にもならないのに「もう年だから」と、すっかり老け込んでしまっている人もいれば、80歳を過ぎても元気に選挙に打って出る長老もいます。

ひとり暮らしをする人の中にも、「さあ、これから新しい人生が始まる」とウキウキしている人もいれば、「孤独でつまらない」と身も心も萎縮してしまっている人もいます。

まさに人それぞれ、100人いれば、百様の「老後」があるのかもしれません。

ところで、「老い」と「成長」というと、まるで違う言葉のように感じられるかもしれませんが、果たしてそうなのでしょうか。

たとえば、20歳の人がゴルフを始めても、70歳の人が始めても、「うまくなりたい」という願いは同じはずです。

ときどき行くカラオケ店で、歌うたびに「もっと上手に歌いたい」と思う気持ちにも、年齢は関係ありません。

つまり、命あるかぎり人間は成長し続ける生き物なのでしょう。