「梱包資材も用意してくれ、しっかり梱包して持って行ってくれるので、自分は何もする必要がありません。本当に楽ですし、誰かが気に入って使ってくれるなら嬉しいじゃないですか」と、メルカリのメリットを強調する池内さん。
彼女がメルカリを利用するようになったのは、4年半ほど前だった。がんの手術後、自宅療養している間、家の中を整理しようと思い立ったそうだ。
「大学生の時にイタリアで買ったフェンディのバッグを8万円で出品したら、大げさでなく1秒くらいで売れたのでびっくり。購入後27年たって、ビンテージ品として価値が上がっていたんです。病気で落ち込んでいたけれど、元気が湧きました。それに片づけることで運気も上がりそうだと思って、すっかりハマったんです」
サイズが合わなくなった服、作家物の食器などを次々とメルカリに出品。体力が落ちて重たく感じていたル・クルーゼの鋳物鍋も手放した。
「売れると『池内商店、儲かってます!』みたいな気分になって、楽しくて。家にいながらにして売れるので、体力的な負担もありませんでした」
今までメルカリで得た利益の総額は約80万円。出品する際、より魅力的に見えるよう、写真の撮り方も工夫しているという。また、何か新たに購入する際は、「いらなくなったら売れるか」を必ず考えるようになったそうだ。
「物を捨てるのは、粗末にしているようで気分がよくありません。今では、誰かに使ってもらえそうなものを大切に使い、『捨てない』『ごみを出さない』生活がポリシーとなりました」