感情のグラデーション ~細かく観察する
自分の気持ち、感情を知ることは、心を落ち着けて生きていくうえでも、とても大切です。そして感情には、種類とグラデーションがあります。
たとえば、「よろこび」。日本語では「よろこぶ」という感情だけでも、さまざまな漢字があります。これは「よろこぶ」という感情にもいろんな種類があることの表れのように思えます。
たとえば、自分一人でひっそりと感じるような「悦び」、誰かを祝う嬉しい気持ちの「慶び」また、大きく口をあけて人と喜ぶ「歓び」といった具合に、いろんなニュアンスがあります。
また、その程度にも差があります。つい微笑んでしまうくらいのささやかなよろこびから、地面から飛び上がってしまうような大きなよろこびまで、グラデーションが存在します。
もちろん、怒りや悲しみ、恐れといったようなネガティブな感情にも、種類とグラデーションが存在します。
怒りならば、いらっと気に障る程度の小さな怒りから、顔から火が出るような激怒まで、その程度には段階があります。
人は日々、こうした感情の波を感じながら生きています。特に波のないときは平穏に過ごせますが、ときに、とても大きく感情が動くこともあるでしょう。