つい攻撃的になってしまう人というのは、二人称(主語=あなた)で話しがちです。たとえば、パートナーがいつも靴を脱ぎっぱなしにしていて、あなたはそのことに不満を持っているとします。
「あなた(=二人称)、靴を脱ぎっぱなしにしないでよ」
こう言われると、相手は名指しされて、とても責められていると感じるでしょう。これを、「私」を主語にして言い換えてみましょう。
「私(=一人称)は、玄関をきれいに使いたいよ」
こう言われると、相手に相手なりの解決策を考える余地を与えることができます。私はこうである、あなたはどうするのか? というわけです。
「たしかに、そうだね。気を付けるね」と相手が答えたにもかかわらず、まだ改善されない場合は、靴箱を片付けやすいものに変えるとか、忘れないようにメモを貼っておくといった、別の解決法が必要になるかもしれません。
こうしたコミュニケーションの積み上げが、不満を解決し、円滑な関係をつくっていくという作業です。