ちなみに、パートナーが「あなたが玄関をきれいにしたいのなら、勝手にやればよい。私は片付けない」と言ったとします。平行線です。これは対話を重ねられるような良好な関係とは言いにくいですね。関係そのものを考え直す必要があるかもしれません。もしくは、もっと深いところに、別の不満や課題が潜んでいるのかもしれません。

 

また話し合うときに、改まった口調で話すと、その言葉は重くなります。必要以上に重い言葉になると、相手も自分も、余計に身構えてしまいます。

深刻にならずに伝えられるような関係を、日頃から構築しておくこと。
言葉が重くならないように、不満を溜め込まないこと。
深刻なフェーズになってしまったら、「私は」の主語を心がけること。

 

対話は、相手とつくってきた関係の上にしか成り立ちません。自分とまったく同じ考え、性格、趣味嗜好の人は、世界にはいません。だから必ず不満は生まれます。不満はポジティブに捉えれば、互いのことを知る良いきっかけです。強い絆や関係をつくる強力な接着剤になってくれることもあるのです。

 

『私らしい言葉で話す 自分の軸に自信を持つために』(著:SHOWKO/CCCメディアハウス)