そもそも肝臓ってどんな臓器?

肝臓は体の中で最も大きい臓器で、重さは体重の約2・5%、成人は1kg以上にもなります。

肝臓には、私たちの体に欠かせない重要な働きが主に3つあり、それが「栄養素の代謝」「胆汁の生成」「有害物質の解毒・分解」です。

まず、肝臓は食べ物に含まれる栄養素を変換して蓄える働きがあり、これを代謝といいます。

例えば糖質なら、小腸で分解されたブドウ糖をグリコーゲンに合成して貯蔵。血中のブドウ糖が不足すると、再びもとの形に戻して放出します。

次に胆汁の生成ですが、胆汁は主に脂肪とたんぱく質を分解しやすくする働きがあります。

常に肝臓の中で分泌しており、胆のうに蓄えられ濃縮。食事などの刺激で胆のうが収縮すると、胆汁が十二指腸に流れこみ、最終的に体内から排泄されます。

最後に、有害物質の解毒・分解。

アルコールを例に挙げますと、吐き気や頭痛、動悸といった原因のもととなる有害物質のアセトアルデヒドに一度分解

さらに肝臓内にある酵素によって、無害な酢酸へと変換してくれるのです。

肝臓は細胞の再生能力も高く、病気になっても自覚症状が出にくいことから「沈黙の臓器」といわれています。

したがって、症状が出てからでは遅く、早期発見が大切。

特に肝臓の病気は脂肪肝から始まるといっても過言ではないので、肝臓に脂肪をため込まないよう心がけましょう。