行きつくところ

5月に後輩の島田珠代ちゃんの35周年記念の公演がなんばグランド花月であったんです。そこでも、本当にたくさんの刺激をもらいました。

一回一回の公演、本当に全力投球。声を飛ばすんじゃないかと思うくらいに力いっぱい珠代はやってました。その結果、お客さんも、出演者も全員が笑って、全員が珠代を欲している。こんな空間がありえるんやと。

やっぱり新喜劇ってすごいもんだと思いましたし、何より、お客さんが喜んでくださるためにあそこまでやりきることの大切さも感じました。

そうやって、結局はお客さんに喜んでもらうために力を振り絞る。それしかないんだろうなと思います。行きつくところ。

それを積み重ねながら、できたら、次は70歳、古希までできたらうれしいですね。新喜劇には末成映薫さん、若井みどりさんといった70歳を過ぎても元気な先輩がいてくださるので分かりやすい目標があるのもありがたいなと思います。

ただ、お二人ともあまりにもお元気なので、目標にするには高すぎるという難点もありますけど(笑)、少しでも近づけるように頑張っていきたいと思っています。

■未知やすえ(みち・やすえ)
1963年8月7日生まれ。大阪府東大阪市出身。本名・内場泰恵。高校在学中から漫才コンビ「やすえ・やすよ」として活動。84年、コンビ解散をきっかけに吉本新喜劇に入団し、85年に新喜劇デビュー。キュートなルックスからかけ離れた「お前の脳みそ、ストローで吸うたろか!!」などキレ芸がトレードマークにもなっている。夫は新喜劇元座長の内場勝則。8月11日には大阪・なんばグランド花月で「未知やすえ60祭 還暦記念特別公演~お祝いしてくれなきゃ脳みそストローでちゅーちゅーしちゃうぞ~」を開催。同イベント内で念願のデビュー曲「めっせいじ」も披露する。