血圧の適正範囲とは?

かつては日本でも、適正血圧は「年齢プラス90」と言われていた。

50歳なら「140」、60歳なら「150」、70歳なら「160」ということで、現在の基準からするとかなり高い。

また、治療の現場でも、「高齢者の血圧は多少高くてもかまわない」と考えられてきた。

しかし、日本高血圧学会は2000年にその基準を一律に定め、さらに順次、基準の数値を下げている。2009年には高齢者であっても上の血圧が140、下の血圧が90以上の人は降圧剤を飲む必要があると、治療ガイドラインを改定し、今もそれが継承されている。

こうした改定は、一応、高齢者であろうが若者であろうが、血圧が高いほうが病気のリスクが高まるという研究結果に基づいたものとされている。