「家族だから」といろいろなことが黙認されるのはイヤだった

結婚してもお互いを尊重し合って自由でいることは、できるんじゃないかな。

私自身はわりと自由な家庭で育ったけれど、それでも「家事・育児・介護は女の仕事」的な旧来の家族観を感じさせる部分は少なくありませんでした。

『「わたしはわたし」で生きていく。』(著:バービー/PHP研究所)

「なんか違う」と思っていても、それを当たり前の家族の価値観や文化として、けっこう強い濃度で受け継がせようという強制力が、どこかで働いているんですよね。

今の若い世代を見ていると、少子化という理由もあるのか、より一層そういう強制力にさらされているような印象もあります。

子どもの頃、家族は大好きだったけれど、「家族だから」といろいろなことが黙認されている側面がとてもイヤだった。

何かこう、自分では逃れられない鎖みたいに感じられてしまって……。そこへの反発心もあって、より“個”でいたいという気持ちが強く育ったのだと思います。