世の中チョロいな

ラップがCMに使われるときには、無駄にコミカルだったり、逆にめちゃくちゃ強面だったり、極端に誇張されたものが少なくない。

いわゆるラップリスナーが考えるラップとは異なる表現が落とし込まれて、それに対して自分もネガティブな気持ち、要は「ダッサ!」みたいに思うこともある。

フェスでマイクを持つ(写真:呂布カルマさんのインスタグラムより)

ACのCMは撮影の段階でそういうものではなかったし、チェックでもそうじゃないことは分かっていたのだが「CMの視聴者」という不特定多数の人が、このCMを見たときにどういう反応をするのかはやっぱり未知数だった。

だからラップの内容はともかく、パッケージとして「叩かれるかもしれないな」という覚悟はしていた。

でも、実際に放送されてみるとかなり好評で、色々あって想定していた以上にたくさん流れたのもあり、様々な方面からも取り上げられホッとしたというか「世の中チョロいな」と。

そして「これがそんなに受け入れられるの? 世の中のツボは分からんな……」と不思議に感じたのも正直なところ。