世の中って「面白い」。けど「がっかり」もした

ただ、あのCMに対する「呂布カルマってすごく思いやりのある良い人なんだ!」という反応には、正直あきれた。

案件だからそういう内容を書いているのであって、あの内容が自分の表現したいことではないし、あのキャラクターと呂布カルマを同一視されても困る。

でも逆に「ラップであんないいこといいやがって」「ACのCMに出やがって」というリアクションをするやつも馬鹿だ。

僕はおばあさんがレジで手間取っていたら待つし、それを許容しないやつらが多いからこそこういうCMで啓発しているのに。

世の中をもう少し良くするために、「ゆとりのある優しい気持ちを持ちましょう」というのは、なにも間違っていないし、それすら伝わらないやつがいるということには正直驚いた。

だから、世の中って面白いなと思うと同時に、がっかりした。

とはいえ、そうやって「世の中のツボ」「不特定多数の衆目にさらされたときの反応」が分からないからこそ、ACジャパンのCMも含めて、色々なことにアプローチすることの意義を感じる機会だった。

※本稿は、『ブレん人』(株式会社コスミック出版)の一部を再編集したものです。


ブレん人』(著:呂布カルマ/株式会社コスミック出版)

呂布カルマの言動の根っこには「努力の才能がない」「コスプレと本物」「目標を定めない」など独自の人生哲学があった。呂布カルマがこれまでの歩み、自身の頭の中を惜しみなくさらけ出す。人気急上昇中のラッパー呂布カルマ、待望の初書籍。