『コウケンテツの日本100年ゴハン紀行』より

 

400年以上の歴史を誇る、勝浦朝市を歩く

勝浦漁港のすぐそばでほぼ毎日、朝6時から賑わうのは、日本3大朝市(諸説あり)の一つに数えられている勝浦朝市。多い日は70以上のお店が並びます。

アジアが大好きなコウさんは、ちょっとアジアっぽい朝市をさっそく歩き始めました。

『コウケンテツの日本100年ゴハン紀行――千葉 房総半島 岩手 三陸・遠野』(著:NHK「コウケンテツの日本100年ゴハン紀行」制作班/中央公論新社)

 

最初に立ち止まったのは、生の天然岩のりを売るお店。店主が「この時季しかないんですよ、寒い時季じゃないとね」と勧めます。

さらに行くと、本物のわらび粉100%の手作りのわらび餅のお店を発見。本来のわらび餅は山菜のわらびの根から取れるデンプンで作られますが、掘り出した根から取れるのはわずかな量。しかも、製造に手間暇がかかるため、最近は別のデンプンを代用して作っている場合がほとんど。本物と出会えることはめったにありません。

「わらび粉100パーなんてほとんど食べられないですよ。簡単に切れないでしょ?この弾力が本物。しかも、このきな粉と蜜……。キタ~!これなんですよ」とコウさんも興奮気味。