ガソリンのようなにおいのする温泉
また他にも、燕(つばめ)温泉(新潟)の「温泉宿花文(はなぶん)」は、消しゴムのカス(というと、途端に情緒がなくなりますが)のような黒〜灰色の湯の花がドバドバと流れていて、温泉もほんのりグレーに濁っていて、圧巻。
燕温泉の野天「河原の湯」「黄金の湯」は紅葉露天スポットとしても親しまれており、自然に囲まれたすばらしい温泉地です。
ちなみに、燕温泉は妙高高原を登って辿り着くのですが、道中にある関温泉には鉄分いっぱいの赤い温泉が湧いています。
温泉のにおいの種類でいえば、硫黄以外もさまざまです。草のにおい、土のにおい、鉄のにおい、酸のにおい、ダシのにおい等々、新鮮な湯であればあるほど、鼻を近づけると「おっ」と驚くようなにおいがすることも。
中でもヤバくて大好きなのが、ガソリンのようなにおいのする温泉です。石油臭、アブラ臭とも表現されますが、まさにガソリンスタンドを彷彿とさせるそのにおいは、希少で超個性的。
しかも脳がバグるのは、「アブラっぽいぬるぬるの浴感ではない」んですよね、大体。どうやったらこんな湯が湧いてくるんでしょう……。
豊富温泉「川島旅館」(北海道)は、自慢の「オイルバス」がさまざまなメディアで注目されています。
「あすなろ温泉旅館」(青森)や新津温泉(新潟)も、すばらしいにおいでした。
※本稿は、『女ひとり温泉をサイコーにする53の方法』(幻冬舎)の一部を再編集したものです。
『女ひとり温泉をサイコーにする53の方法』(著:永井千晴/幻冬舎)
訪れた温泉は約500湯。
ヒマさえあれば女ひとりで温泉を巡りまくっている「温泉オタク会社員」による温泉偏愛エッセイ!
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