料理をして思うことは、使い切る楽しさ
それから、あったかご飯の上にたっぷりのせて、かつお節をかけてしょうゆを少したらす。これが夫の大好物なんです。
野菜の皮を細かく刻んで油で炒めてきんぴらにするのが我が家の定番ですが、きんぴらが続くときは細かく刻んでスープにすることも多いです。歯ごたえがあって味わいもある、おすすめの椀物になります。
料理をして思うことは、使い切る楽しさがあるなと。これを「どう調理しよう」「どうやって食べきれるのか?」と考えることが楽しいというか。大抵、ひと手間かけることでちゃんとした一品になるのが面白いです。
ただ、一番はおいしさが伴っていること。やっぱり、おいしくないとつくっている意味ないですから。
ただそんな野菜の皮でも私の腕ではおいしく調理できないものもあります。私にとってそれはじゃがいもの皮。硬くて食感が気になってしまうので、きんぴらにもあまり向いていなくて……。
ただ捨ててしまうのはもったいないなと思って調べたら、キッチンのシンクの掃除や洗面場の鏡磨きに向いているとのこと。
これはすぐに実戦をしないと!と思い、皮の内側の白い部分でなでるように磨いたら、あれよあれよと水あかが落ちていく! これを知ったときは本当にうれしかったです。今まではゴミになっていたものが掃除アイテムとして息を吹き返したんですから。
これ以降、カレーライスやコロッケといった、じゃがいもを使う日が待ち遠しくなりました。
※本稿は、『この道40年あるもので工夫する松本流ケチ道生活』(アスコム)の一部を再編集したものです。
『この道40年あるもので工夫する松本流ケチ道生活』(著:松本明子/アスコム)
本書には、松本さんが実際に考えたアイデアに加えそれを生み出している日々の暮らしの様子が、いきいきと描かれています。「ケチ」というと、「心が狭い」「みみっちい」というマイナスなイメージを持っている方も多いかもしれませんが、松本流「ケチ道」は毎日が楽しくなる最高の趣味なのです。
「ケチ道」を通じて、節約メソッドだけではなく、人生を楽しむヒントをたくさん知ってください。ぜひ、夢と希望が詰まっている「ケチ」を楽しんでください!