8品ほどからなる昼の8800円のコースより。手前は昆布を利かせただしで供される鱧とじゅんさいのお椀。奥は旨みと酸味が食欲を誘う、先付の毛ガニ、金時草、新蓮根の土佐ジュレ。予約は飲食店予約サイトOMAKASE、または公式HPのお問い合わせフォームから

活気と趣溢れるカウンターで夏の美味を

大阪の古美術商や画廊が集まるアートの町・老松町(現在の西天満)に店を構えて11年目を迎えた今年、同じ町内で移転し、さらなる高みを目指す「老松喜多川」店主の喜多川達さん。

「待合や露地風のアプローチ、フルオープンキッチンのカウンターをどうしても作りたくて」と、上質なもてなしのために静けさと躍動感の両方を楽しめる空間を設けた。

京都「祇園さゝ木」や大阪「一汁二菜うえの」で培った、料理への強い情熱と精緻を極めた仕事は、新天地でよりパワーアップ。昼は、少しずついろいろなものを楽しめるお値打ちのコースを用意した。

この時季ならば、旬の鱧や毛ガニなどの魚介、近郊で採れた新鮮な夏野菜が次々に登場。こだわり抜いたまろやかなだしや酸味でおいしさを底上げしている。器選びや盛りつけにも意を注ぎ、「自分が好きな器をお客様に喜んでいただけた時が何より嬉しいです。この花火のお椀もいいでしょう?」と茶目っ気たっぷり。

目にも楽しく、夏の味覚三昧にお腹も心もいっぱい。ちょっと贅沢したい時、特別な日にぜひ。

【テイクアウト】宮崎牛ヒレ肉のはし肉をしっとりやわらかく炊き上げた「牛山椒煮」4400円(1パック200g)。肉の旨みと実山椒のバランスが良く、お店でも提供している人気の一品。ご飯のお供にも、お酒のアテにもなる。3日前までに要予約。ほかに抹茶を使ったお菓子や鍋のセットなどの店頭渡しや発送にも対応