料理はすべてランチコース「禄」7150円から。手前より主菜の「活鮑のガーリック蒸し」、右手が叉焼や焼肉などの焼物前菜盛り合わせ(写真は2人前)、焼売に海老とニラの蒸し餃子、挽肉の湯葉包みフカヒレ添えに叉焼パイなど。他にスープと麺か炒飯、デザートがつく。注文は2人前から

伝統的な調理法で素材の味を最大限に引き出して

美食家垂涎の広東料理店「福臨門 魚翅海鮮酒家」。

その流れを汲む「家全七福酒家」がコロナ禍の影響で惜しまれつつ店を閉じたのは、2022年2月のこと。その約10ヵ月後の11月、見事に復活。新橋の第一ホテル東京の2階にリニューアルオープンした。

新生「家全七福酒家」の黄(ワン)料理長は、23歳で「福臨門」の門を叩いてから40年、その味を引き継いできたベテランだ。

「伝統的な調理法で素材の味を最大限に引き出し、高めるという『福臨門』のポリシーを、ここでも大切にしたい」と黄料理長。

ランチなら、その味を夜よりもグッとリーズナブルに楽しめる。叉焼や焼肉(豚バラ肉のカリカリ焼き)といった名物の焼味が並ぶ前菜から始まるコースは、滋味深い味わいの日替わりスープに点心が4品、メイン一皿に麺か炒飯、そしてデザートという充実の内容。

中でも点心は、ランチタイムでしか食べられない限定メニュー。皮からすべて手作りのそれは、作り置きをせず、毎日出来立ての美味しさが魅力。点心師出身の黄料理長なればこそのこだわりだろう。

【テイクアウト】基本的に、料理はほぼすべてテイクアウトできるが、状態があまり変わらず、翌日でも美味しく頂けると好評なのが、この「蓮の葉で包んだ蒸し炒飯」(1860円)だ(写真は2人前)。カニの身や干し貝柱、刻んだ干し椎茸に角切りの鴨肉等をジャスミンライスとともに炒め、蓮の葉に包んで蒸したもの。食べる際は、再度蒸すか電子レンジで温めるとより香り高く味わえる